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【症例】セラミック矯正後の虫歯をルートエクストルージョンで再治療

【症例】セラミック矯正後の虫歯をルートエクストルージョンで再治療

治療内容
根管治療・部分矯正・セラミッククラウン
期間
1年
治療回数
15〜20回
費用
根管治療:528,000円(132,000円×4本)
部分矯正(ルートエクストルージョン):165,000円
セラミッククラウン:748,000円(187,000円×4本)
総額:1,441,000円
※全て税込

治療前・主訴

今回の症例は10年以上前にセラミックにて歯列矯正を行った方の再治療症例になります。

最初の時part1│【症例】セラミック矯正後の虫歯をルートエクストルージョンで抜歯を回避して再治療│ 自由が丘の歯医者 三好歯科 自由が丘

上の前歯4本にセラミッククラウンが入っています。肉眼で見てもわかるように歯肉が盛り上がっていて、セラミックと歯肉の境界部分が黒くなっています。

歯周検査(ポケットの測定など)を行うと、下の画像のとおり出血しやすい状態が確認できました。

最初の時part2│【症例】セラミック矯正後の虫歯をルートエクストルージョンで抜歯を回避して再治療│ 自由が丘の歯医者 三好歯科 自由が丘

また、外観の画像からは見えませんが、被せ物と自分の歯の境界に穴があいており、内部で虫歯が再発している「2次的な虫歯(二次カリエス)の徴候」が見られたため、詳細な検査の結果、治療への介入を決定しました。

以下は検査時の画像です。

最初の時part3│【症例】セラミック矯正後の虫歯をルートエクストルージョンで抜歯を回避して再治療│ 自由が丘の歯医者 三好歯科 自由が丘

左上の画像:セラミッククラウンを削除した時の写真。ぼそぼそしているものは虫歯によってボロボロになった歯質です。

右上の画像:虫歯を染める液にて染色されているところです。

左下の画像:虫歯を取り切ったところです。

右下の画像:唇側から見た歯の残存量です。全周歯肉より下まで歯がなくなっています。

次にどのぐらい歯肉より下になっているかの確認をしていきます。

最初の時part5│【症例】セラミック矯正後の虫歯をルートエクストルージョンで抜歯を回避して再治療│ 自由が丘の歯医者 三好歯科 自由が丘

後日、他の歯の被せ物も除去したところ、こちらの歯も虫歯によってかなり歯が失われていました。

最初の時part4│【症例】セラミック矯正後の虫歯をルートエクストルージョンで抜歯を回避して再治療│ 自由が丘の歯医者 三好歯科 自由が丘

通常、このように歯肉より下に歯が残っていない場合、精密な型取りやその後が困難であるため、多くの歯科医院では「抜歯」の適応診断とされることがほとんどです。

しかし、この段階で患者様と今後の治療について複数回じっくりとお話しした結果、患者様から「なんとか自分の歯を抜かずに残して治療したい」という強いご要望をいただきました。そこで「抜かないための治療」を計画しました。

治療詳細

歯を保存するため、以下3つのステップに分けて精密な治療を進めました。

①精密な再根管治療

虫歯が根の深くまで進んでいたため、まずは全ての歯の根管治療をやり直しました。

最初の時part6│【症例】セラミック矯正後の虫歯をルートエクストルージョンで抜歯を回避して再治療│ 自由が丘の歯医者 三好歯科 自由が丘

②ルートエクストルージョン(Root Extrusion)

基礎ができた根にフックを取り付け、部分矯正の仕組みを利用して、歯肉の中に埋もれている歯をグッと上に引っ張り上げて治療を行いました。

治療part1│【症例】セラミック矯正後の虫歯をルートエクストルージョンで抜歯を回避して再治療│自由が丘の歯医者 三好歯科 自由が丘

治療part2│【症例】セラミック矯正後の虫歯をルートエクストルージョンで抜歯を回避して再治療│自由が丘の歯医者 三好歯科 自由が丘

以下、CT画像・レントゲン写真による治療経過をご確認ください。

初診時のCT画像では以下のように根の先の病変(根尖性歯周炎)が認められました。

CTpart1│【症例】セラミック矯正後の虫歯をルートエクストルージョンで抜歯を回避して再治療│自由が丘の歯医者 三好歯科 自由が丘

初診時のレントゲン写真(左)と根管治療後のレントゲン写真(右)はこちらです。

CTpart2│【症例】セラミック矯正後の虫歯をルートエクストルージョンで抜歯を回避して再治療│ 自由が丘の歯医者 三好歯科 自由が丘

またルートエクストルージョン時のレントゲン画像が以下の通りです。(経過は左から右)

CTpart3│【症例】セラミック矯正後の虫歯をルートエクストルージョンで抜歯を回避して再治療│ 自由が丘の歯医者 三好歯科 自由が丘

③歯肉のマネージメントと最終仮歯

十分な位置まで引っ張り上げたのち、歯の土台(コア)を立てて精密な仮歯を製作しました。ここからはルートエクストルージョンにより形が変わった歯肉のラインを美しく整える「歯肉のマネージメント」を念入りに行っていきます。

土台│【症例】セラミック矯正後の虫歯をルートエクストルージョンで抜歯を回避して再治療│ 自由が丘の歯医者 三好歯科 自由が丘

最終的な仮歯が入りました。

仮歯│【症例】セラミック矯正後の虫歯をルートエクストルージョンで抜歯を回避して再治療│ 自由が丘の歯医者 三好歯科 自由が丘

この仮歯を入れた段階で、歯肉の膨らみは引き、健康なピンク色の引き締まった歯肉まで改善しました。 歯肉の状態が改善されたため、いよいよ最終的な被せ物(オ​​ールセラミッククラウン)の製作に取り掛かります。 精密な型取りを行って、患者様の歯に合わせたオールセラミッククラウンを装着することで治療が完了となります。

治療後の様子

最終的な被せ物は歯科技工士北園さんに製作していただいたオールセラミッククラウンです。

完成part1│【症例】セラミック矯正後の虫歯をルートエクストルージョンで抜歯を回避して再治療│自由が丘の歯医者 三好歯科 自由が丘

こちらの2枚の写真はオールセラミックを装着してから2週間後の写真になります。

完成part3│【症例】セラミック矯正後の虫歯をルートエクストルージョンで抜歯を回避して再治療│ 自由が丘の歯医者 三好歯科 自由が丘

完成part2│【症例】セラミック矯正後の虫歯をルートエクストルージョンで抜歯を回避して再治療│自由が丘の歯医者 三好歯科 自由が丘

主な副作用・リスク

・本治療は全て自費診療となります。

・再発や歯根破折の可能性があります。

・治療期間中に前歯での食事はできなくなります。また、装置の破損・脱離の可能性があります。

・治療の結果や症状の改善を100%保証するものではありません。

三好歯科自由が丘は豊富な治療選択肢と充実したカウンセリングが強みです

今回の症例の肝は「他の医院なら抜歯と言われる可能性がある(歯を保存する選択肢を提示されない可能性がある)」ということです。

歯の全周が歯肉より下にある場合の選択肢は以下の4つです。

①抜歯

②治療介入しない(患者様が気にせず、数多のリスクを承知の上なら)

③ルートエクストルージョンなどの特殊な行為を行わずそのまま治療

④できる限りの特殊な処置を行う「③のケースと比較して」より長期的に歯を残すことを目的とした治療

もし④の選択肢があっても、歯科医院や歯科医師が持っている技術・バリエーションによって、アプローチの手数は大きく異なります。

私を含め、三好歯科自由が丘の歯科医師は、日々開発・実証される先進治療技術に対して常にアンテナを張り、知識と技術のアップデートを行っています。”患者さんへ提供することのできる選択肢の多さ”は当院の強みです。

また患者様は「これまでどのような経緯をたどったのか」「どんな想いでいるのか」を深く理解するためのコミュニケーションを大切にしています。

皆様に安心して大切な身を任せていただけるよう、実際の治療時間とは別に、治療内容や注意事項、今後の流れをしっかりと伝える時間を可能な限り設けております。

「ゆっくりと話を聞いて治療を決めたい」「抜歯と言われたが諦めたくない」という方は、ぜひ一度「初めて受診される方へ」のページをお読みの上、お気軽にご相談ください。

 

三好歯科自由が丘 歯科医師 望月

 

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初めて受診される方へ

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