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【症例】根管治療の偶発症に対してのリカバリー1 ~根尖孔から押し出された異物の除去~

【症例】根管治療の偶発症に対してのリカバリー1 ~根尖孔から押し出された異物の除去~

治療内容
右上5番(第二小臼歯)に対する抜髄処置
期間
2ヶ月(経過観察期間は除く)
治療回数
根管治療終了まで3回(被せものの型取りやセットの時間は除く)
費用
根管治療 70,000円(税別) ※コア(歯の土台)、被せものの費用は除く

治療前の状態・主訴

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他院(A)で抜髄処置を行ったものの痛みが消えず、根管充填後も疼いた状態が残ったためさらに他院(B)へ転院されました。そこでもう一度根管治療を受けるも、結果として違和感が消えなかったため当院(C)へ来院されました。患者様がA医院での根管充填後のX線写真をお持ちだったため、当院での初診時の写真と比べてみます。

根尖孔から押し出された異物の除去 比較

A医院での治療後の時点で根管充填剤(ガッタパーチャ)が根尖孔(歯の根から骨へ通じる小さな穴)の外へ押し出されていると見られますが、B医院で根管充填剤を除去した際に、根尖孔外への押し出しが複雑化してしまったように見えます。

治療詳細

根尖孔は既に破壊され通常より遥かに大きくなっているため、マイクロスコープで見ながら慎重に洗浄しつつ、マイクロエキスカベーターという器具を用いて根管充填剤を掻き出していきます。

また、ピエゾ(超音波器具)を用いて必要最低限の歯質を切削していきます。

根尖孔外へ飛び出たGP除去1

 
 

根尖孔外へ飛び出たGP除去2

治療後の様子

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  • 【症例】根管治療の偶発症に対してのリカバリー1 ~根尖孔から押し出された異物の除去~

押し出されていた根管充填剤を完全に取り除きました。

根尖孔がかなり大きく開いているため、洗浄を行いつつMTAセメントで根管充填を行い、仮歯を装着後、経過観察を経て最終補綴(被せもの)へ移行します。

患者様が感じていた違和感は小さくなってきているものの、まだ完全には消えていないため、その変化も経過観察で追っていきす。

主な副作用・リスク

・専門ドクターによるマイクロスコープを用いた精密根管治療は全て自費診療となります。
・専門ドクターによるマイクロスコープを用いた精密根管治療は治療の結果や症状の改善を100%保証するものではありません。
・根管治療特有の偶発症が起こる可能性があります。
・術後、症状が改善しない場合は、抜歯などの外科処置を行うことがあります。

次回はよく似た症例として「根管治療の偶発症に対してのリカバリー2 ~根管内に取り残された異物の除去~」をご紹介します。

異物の押し出しや残存は治療における偶発症なので、実は珍しくありません。詳しくは次回の症例紹介で詳しくご説明しますので、ぜひご覧ください。

 

当院の「根管治療」のページも併せてお読みください。
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