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歯科医師から見た「良い歯医者」の選び方 口コミの“真相”も

歯科医師から見た「良い歯医者」の選び方 口コミの“真相”も

こんにちは、三好歯科 自由が丘、院長の三好健太郎です。

今回は、患者様や皆様から一番よく聞かれる「良い歯医者さんの選び方」「おすすめの歯科医院」についてお話しします。

実はこれ、お答えするのが難しいテーマです。患者様によって“良い歯医者さん”の定義が異なるからです。

“良い歯医者”の条件ってあるの?

我々歯科医師には、ほぼ必ず「自分が治療してもらいたい先生」「尊敬している先生」が1人はいますが、これも人によって異なります。

普段からよく勉強している歯科医師は、そういった尊敬する先生とのつながりも多いです。そのため、私も「地方に住む家族に、良い歯医者さんをおすすめしたい」など相談された際は、あくまで私の基準ですが、インスタなどのSNSを交えながらお教えすることもあります。

しかし、冒頭でお伝えした通り、患者様ごとに“良い歯医者さん”の定義が異なるという大前提が、この話を難しくします。

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我々歯科医師にとって、良い歯医者さんとは「技術が高く経験も豊富で、自分が目標とできるような先生」を指すことがほとんどです。しかし、一般の患者様にとって、技術の上手い下手は、なかなか分からないのではないでしょうか。

そういったレベルの先生は、セミナーやら学会やらで土日は休診にすることが多いですし、保険診療はほぼやらず自費診療を行なっていることがほとんどです。そして何より、きちんとした治療はじっくり時間(期間)をかけて行うため、治療完了まで時間がかかるだけでなく、既存の患者様一人ひとりに多くの時間を割けるよう「完全予約制」を敷いているため、予約を取りにくいことが多いです。

つまり、多くの患者様が歯科医院に望まれるような、次の条件はすべて却下されます。

・治療時間(期間)ができるだけ短い
・土日祝、平日の遅い時間も診療している
・予約が取りやすい、何か起きたらすぐ診てもらえる
・できるだけ保険診療で受診できる

口コミが低評価でも“良い歯医者”はある

上記のような条件が満たされないと、何が起きるか。

我々が尊敬できる先生の、歯科医院の口コミを見てみると、低評価を付けられていることが多々あります。医療機関の特性上、基本的に悪い口コミを書かれることのほうが多く、進んで高評価を入れてくださる方は少ないのが現状です。しかし、歯科医師から見た“良い歯医者さん”には、紹介でいくらでも患者様が来るので、口コミを気にしなくても問題ないのです。

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その口コミですが、操作することが当たり前になっているのが現状です。我々開業歯科医から見れば、他院の口コミが操作されたものか、口コミの内容が明らかにおかしくないか、すぐに分かります。たとえば、次のような点です。

・地域の他の歯科医院と比較してやけに口コミ数が多い
・★の平均点が異様に高い
・オープンしたばかりなのに★5ばかり入っている など

歯科医院だけでなく、飲食店やその他サービス業など全部がとは言いませんが、お客様に口コミ投稿をお願いしたり、投稿の見返りに割引をしたり、関係者がサクラとして書いたりと、さまざまな手を使って口コミを操作し、★の評価を高くしているのが、今の日本の“普通”になってはいないでしょうか。こと医療機関においては当てはまることが多いと、常々感じています。

また、口コミを信用して選ぶ人が非常に多いという現実も、口コミ操作の蔓延を助長させているのではと思います。これは本当に解決が難しい、大きな問題の一つだと私は考えています。

個人的には、この口コミシステム自体は完全に破綻していると思っていますが、それはさておき。では、患者様は何を見て、歯科医院の良し悪しを判断すれば良いのでしょう?

患者様と歯科医師をつなぐ、治療技術以上に重要なもの

私が、普段からよく患者様に伝えていることがあります。それは、歯科医師と患者様のつながりを支えるものは治療技術もありますが、一番は圧倒的に「人と人のつながり」であるということ。要は、相性が合うか合わないかです。

これはある意味当然ですし、もっとも重要なポイントです。相性が曖昧なまま治療を受け続けるのは、賢くない選択とも言えます。我々歯科医師側もこの重要性を熟知しているため、患者様によっては治療をお断りする場合もあります。

また、もう一つ重要なのは「説明と分かりやすさ」です。これはどの先生も患者様に必ず行うので、比較しやすいでしょう。私は普段、転院されてきた患者様と話していて、「歯科医師の説明不足で患者様が全然分かっていないのに、治療がスタートしている」と思うことがよくあります。そういう患者様は、不安を感じていらっしゃることが多いです。

ちなみに、医療器具や設備はお金を出せば誰でも買えるものなので、それだけでは大した比較要素になりません。

歯医者選びは、時間と労力を費やすに値する

私は、どんな方にもぜひ当院にお越しいただきたいとは、まったく思っていません。

私のコラムなどを読み、きちんと理由があって当院を選んでくださった方、「行ってみないとよく分からないので一度話を聞いてみたい」と思って来てくださる方、ご紹介の方…そのような方にお越しいただければ、私としては十分です。

お越しいただいたら、治療方針などをしっかりお話ししますが、治療を進めるかどうかは患者様の自由です。裏を返すと、当院では、大して話もしていないのに治療を進めることは、基本的にありません。

また、「当院ならこういう治療の選択肢がある」という提示は明白にしますが、それを強要することも一切ありません。患者様が希望する選択肢がない場合は、改めてご相談しますが、どうしてもお応えできない場合は残念ですが、他の歯科医院を探していただくしかありません。

「患者様が希望すればどんなことでもやる」という考え方は、もはや医療ではないので、無理なご希望にはお応えできません。

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他にも、ご希望の通院日時や担当医がスケジュール的に合わない場合も、申し訳ありませんが同様です。

自由が丘には、半径200m圏内に数十軒以上の歯科医院が存在しています。当院の近隣にも、素晴らしい歯科医院が何軒もあります。夜遅くまでや、日曜・祝日も診療されている歯科医院さんも含め、多くの先生方がご自身の志のなかで、日々研鑽しながら素晴らしい医院を構えていらっしゃるので、そちらに通われることをおすすめします。

一度手を加えれば、二度と元の状態には戻らないのが歯科医療です。「とりあえず1回治療してみて、ダメだったらまたやり直そう」などという考えは、特例を除き、医療として本来あり得ません。

ぜひご自身のために、しっかり考えて歯科医院を選択してください。そして当院を含め、歯科医師から話を聞いて「よく分からない」「納得いかない」と思ったときは、それが解決されるまで、ご自身に合う歯科医院を探してみてください。

歯は、それくらい時間や労力を費やすべき“大切なもの”なのです。

繰り返しますが、どうかしっかり時間を使って選択してください

自分、家族、スタッフにも胸を張ってできる治療を

当院は、患者様への説明に、非常に重きを置いています。理由は大きく2つです。

1.治療前に、患者様に自身のお口のことをしっかり理解していただきたいから

普段の診療のなかで、あまりにも多くの患者様が「今までどんな治療をされてきたか」「自分の口の中が今どんな状態か」「ここからどうすれば良いのか」を把握されていないという現実を目の当たりにしてきました。

2.患者様と歯科医師の相性は大変重要だから

ケースによりますが、歯科治療は基本的に時間がかかるため、患者様と歯科医師は長いお付き合いとなります。そのため、相性が合うか合わないかというのは大変重要で、もしコミュニケーションが上手くいかない場合、両者にとってマイナスにしかなりません。

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そして、院長である私自身が「常に真実を知りたい、聞きたい、話したい」という性格なので、患者様にもそれを伝えています。その上で、自分も受けたい治療、自分の家族やスタッフにも胸を張ってできる質の高い治療を行うのが、当院の一番のコンセプトです。

ですから、「そのようなことはどうでもいいから、早く治療を始めて早く終わらせてほしい」という患者様にとって、当院はそもそも選択されるべき医院ではありません。

このコラムを読んでくださった患者様が、いろいろな意味で、自分に合う素敵な歯科医院と出会えること、そして悩みが解決されることを切に願います。そのお手伝いとして、患者様が三好歯科 自由が丘を選び、頼ってくださるのであれば、当院は全力でお応えいたします。

私からお伝えしたい話は、以上になります。長文をお読みいただき、ありがとうございました。

三好歯科自由が丘
三好 健太郎

 

下記ページも併せてご覧ください。
三好歯科 自由が丘|コンセプト
三好歯科 自由が丘|当院の特徴
三好歯科 自由が丘|ブログ|知っておきたい「専門医」の実態〜根管治療・矯正〜